愛情100%のです




何も変わらない、このHONKY TONKに
ある喧騒が近づいてくる。


「蛮ちゃん!」


ドタバタと聞こえるのは、銀次だろうか。
相変わらず、騒がしい奴。
案の定、銀次がドアを勢い良く開けてきた。


「蛮ちゃ〜ん、会いたかったよぅ」
「再会して早々、抱きつくんじゃねーッ」
「蛮ちゃん、蛮ちゃ〜んw」
「鬱陶しいっつってんだろーが!」
「う、っとおしい、って…。うきゅー。。」
「あまり銀次をいぢめるな」


後ろから、雷帝が溜息を吐きつつ咎めてくる。
そういう彼も、銀次に同行していて
二人で何をしていたのやら。


「お2人さんで、ナニやらかしてたんだよ」
「ナニって、何?」
「そりゃあ」
「銀次に下ネタを振るんじゃない」


ピシッ、と雷が飛ぶ。
でも、今日はどこか手加減しているような。


「蛮ちゃんってば、置いてけぼりにされて怒ってる?」
「はァ?何、気色悪ィこと言ってんだよ」
「寂しがらなくてもいいぞ、蛮」
「あ!?だから、何でそんなことになるんだよ!」


あははは、と笑われ、更に気分急降下。
この野郎。蛟咬かましたろか。
寂しいんじゃねえ。
俺様に断りもなく、どっか行くなって言いてぇんだ。



「はい、そんな蛮ちゃんにプレゼントw」
「心して受け取れ」
「あァ?」



手渡されたのは、2つの箱。
訝しげながらも箱を開けると、チョコレートが。
しかも、一つはハート型の。
もう一つは、無愛想にも板チョコだ。


「ねッ、俺の愛情がこもったチョコw」
「はぁ。んで、これは」
「お前のだ」
「知ってるわい!じゃなくて、板チョコかよ」


やや強く睨むと、雷帝は急にシュンと肩を落とした。
何だ何だ?随分しおらしいじゃねえか。


「…仕方ないだろ」
「あァ?」
「どんなのがいいか、分からなかったんだ…」


俯く雷帝は、なんか弱々しい。
可愛いなこの野郎。
ナデナデしようしたら、速攻拒否られたけど。


「ねえ、蛮ちゃん」
「んだよ」
「嬉しい?俺達からの、プレゼント……」


銀次がタレて、オロオロしながら尋ねてくる。
雷帝も何気に不安げ。


しゃーねえなァ、礼を言ってやるか。



「この俺様に献上、ってか?」
「蛮(ちゃん)ッ」
「…ありがとよ。お前らの愛、確かに受け取ったぜ?」



ニヤリと笑いかけると、二人の表情が
パァァ…!と明るくなって
感情を抑えきれないのか(特に銀次)、抱きついてきた。


「わぁい!蛮ちゃん、あいらびゅーww」
「蛮…、ありがとう」
「ケッ、当たり前ェだろ」


俺様の寵愛を受けられるのは、お前ら2人。
だから、その、なんだ。うん。
ありがとう、ってことだ。


ま、お返しは期待しないでくれや。





もこ様、ありがとうございました。うう。ガッシュ部屋でも頑張って下さいませ。
やはりホワイトデーにデュですか?それともいきなり送りつけデュで良いですか? 笑

返事がいくと飛んでいく可能性もなきにしもあらず…?
塊が大きいのは…塊魂が…orz